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労働契約Q&A その1

Q 1. 労働契約の際に、休憩時間は45分との説明を受けそれに納得し、契約書を交わして入社しました。しかし後日、就業規則を見てみたところ、私の労働条件の場合、「休憩時間は1時間」と書いてありました。休憩時間を1時間に変更してもらうことは、可能でしょうか?


A

「就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。とされており、この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。
とされております。(労働基準法第93条)」
したがって、休憩時間を1時間に改めてもらうことは、可能です。


Q 2. 求人誌を見て労働条件に納得し応募したところ採用をされました。しかし実際に勤務をしてみると実際の労働条件と大きく異なっていたので、退職したいと申し出たところ、一方的な契約破棄だと損害金を請求されました。損害金を支払う必要があるのでしょうか?


A

契約と実際の労働条件が異なっている場合には労働者は無条件で労働契約を破棄することが認められています。また、仕事のために住居を変更した場合で、14日以内に帰郷する場合にはその費用を請求することも出来ます(労働基準法15条)。使用者は勤務した分の賃金の支払い義務は免れません、また労働者は損害金を支払う必要もありません。


Q 3. 新しく社員を採用するに当たって「試用期間」を設けたいのですが、なるべく長く試用期間を設定したいと思います。期間について法律で規制はあるのでしょうか。
また、実際の能力を確認してその期間を短くしたり、長くしたりすることはできるのでしょうか?


A

試用期間は採用した労働者の適格性の有無を調べるために雇用の当初に設定した期間のことです。試用期間の長さについては法令等には定められていません。そのため、各企業でその業務に適格か否かを判断するのに必要な期間を、実情に即して設定するのが正しいと言えます。


見習社員として雇用され、翌年実施の試用社員登用試験に合格し試用社員に登用された従業員が、その後実施された三回の社員登用試験にいずれも不合格となり、就業規則の定めにより解雇されたのに対し、この解雇は無効であるとして地位保全等求めた仮処分申請事件では試用期間中の労働者は不安定な地位に置かれるものであるから、 労働者の労働能力や勤務態度等についての価値判断を行なうのに必要な合理的範囲を越えた長期の試用期間の定めは公序良俗に反し、その限りにおいて無効であると解するのが相当であるとされた例があります(名古屋地裁判決昭和59年3月23日ブラザー工業事件)。


また、例えば3ヶ月の試用期間を設けていたが、2ヶ月の時点で適格性があると早く判断できた際に、試用期間の途中でも本採用とすることができるようにしたものは合理的であると言えるでしょう。
しかしこれとは反対に試用期間を延ばすことができるようにするのは更に労働者を不安定な地位に置くものと言えるので好ましくありません。


Q 4. 関連会社から2年間ということで当社に出向してきているAが、当社の職場規律を乱す行為を頻繁にし困っています。Aに対する懲戒処分を出向先である当社で行うことに問題はありますか?


A

出向を行うに当たっては、事前に出向元と出向先の間で当該Aの労働条件を取り決めるのが通常で、当該懲戒処分に関しても、この出向契約のなかで、どのような場合に、どちらで行うか定めておくことが必要です。


在籍型出向の場合、双方の就業規則の適用を受けることになるので、懲戒処分は出向元のみとすることも、出向先においても一定の範囲で懲戒処分ができるとすることも可能です。


しかし、出向先における懲戒処分には、限界があるので、懲戒解雇のごとく、労働関係の根幹に及ぶものは、出向元においてのみ行い得ると言えます。



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