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個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律について−1. 法律の趣旨及び概要 |
近年、労働条件に関する紛争事案は増加傾向にあります。
そこで平成10年の労基法の改正で、都道府県労働局長の紛争解決のための助言・指導の制度が創設され(労働基準法第105条の3)、それに基づき「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」が制定されました。
趣旨
企業組織の再編や人事労務管理の個別化等に伴い、労働関係に関する事項についての個々の労働者と事業主との間の紛争(以下「個別労働関係紛争」という。)が増加していることにかんがみ、
これらの紛争の実情に即した迅速かつ適正な解決を図るため、都道府県労働局長の助言・指導制度、紛争調整委員会の斡旋制度の創設等により総合的な個別労働紛争解決システムの整備を図ることを目的としています。
概要
個別労働関係紛争が生じたときは、紛争の当事者は、早期に、かつ誠意をもって、自主的な解決を図るように努めなければなりません。
都道府県労働局長は、個別労働関係紛争の未然防止及び自主的な解決の促進のため、労働者又は事業主に対し、情報の提供、相談その他の援助を行うものとするとされています。
労働者、求職者又は事業主からの紹介内容に応じた関係法令、判例等の情報や資料の提供、紛争解決制度に関する情報や資料の提供、相談者に対する相談のほか、労働基準監督署、公共職業安定所、労政事務所、地方労働委員会等他の機関が扱うことが適当と認められる事案についての当該他の機関に対する取次ぎ等も含まれます。
都道府県労働局長は、個別労働関係紛争に関し、当事者の双方又は一方からその解決につき援助を求められた場合には、当事者に対し、必要な助言又は指導をすることができるとされています。
援助を求められた場合には次の点を説明し、理解を得ることとされています。
- この助言又は指導は強制力を持たないこと
- 紛争の相手方に氏名や主張を伝えること
- 紛争当事者以外の者であって紛争処理に必要な参考人等に対し、必要な限度で申し出人の氏名や主張を伝えることがあること
- 訴訟手続きが開始された場合等一定の場合には個別紛争解決促進の手続きを打ち切ることがあること
助言 
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法令、判例、専門的知識を有する者の意見等に照らし、紛争当事者間の話合いを促進することが適当であると認められる場合等に、口頭又は文書で行うもの
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指導 
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法令、判例、専門的知識を有する者の意見等に照らし、紛争当事者間のいずれかに何らかの問題があることにより紛争の解決が阻害されていると認められる場合に、問題点を指摘し、解決の方向性を文書で示すもの
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なお、この助言・指導は、行政処分には該当しないため、これを行わないとした場合でも、不作為に係る不服申立等の対象にはなりません。
- 都道府県労働局長は、個別労働関係紛争について、当事者の双方又は一方からあっせんの申請があった場合において、当該紛争の解決のために必要があると認めるときは、紛争調整委員会に斡旋を行わせます。
- 都道府県労働局に、紛争調整委員会を置くものとするとされています。
- 斡旋委員は、当事者間を斡旋し、双方の主張の要点を確かめ、実情に即して事件が解決されるように努めなければならないとされています。
- 斡旋委員は、当事者等から意見を聴取し、事件の解決に必要な斡旋案を作成し、これを当事者に提示することができるとしています。
地方公共団体は、国の施策と相まって、地域の実情に応じ、労働者又は事業主に対し、情報提供、相談、斡旋その他の必要な施策を推進するように努めるものとし、国は、地方公共団体の施策を支援するため、情報の提供その他の必要な措置を講ずるものとされています。
また、当該施策として地方労働委員会が行う場合には、中央労働委員会が、当該地方労働委員会に対し、必要な助言又は指導をすることができるものとするともされています。

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