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懲戒処分の留意点 |
懲戒処分の留意点
使用者が懲戒処分をするに当たっては次のような事に注意しなければなりません。
制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度を就業規則に記載しなければなりません(労働基準法第89条9号)。
ただし、例外的に明らかに秩序を乱し、企業目的遂行に害を及ぼす労働者の行為に対しては、使用者は準拠すべき明示の規範の無い場合でも懲戒処分ができるとされています(東京地裁決定昭和26年7月18日北辰精密工業事件)。
懲戒処分の種類については、法令及び公序良俗に反しない限り自由に定めることができるとされていますが、処分に際しては就業規則に定められている種類の処分を行わなければならず、就業規則に無い処分を勝手に考え出して課することはできません(広島地裁判決昭和38年1月28日広島厚生事業協会事件)。
軽い好意に対し、重い処分をなすことは懲戒権行使の濫用となり無効となります。
4.懲戒処分の判断にあたって、処分を段階的に考察すること
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情状の軽いものから重いものに順次段階的に把握し、情状の悪質重大なものを懲戒解雇とするように考察しなければなりません(東京地裁判決昭和34年6月27日日本ゴム工業事件)。
つまり、はじめから懲戒解雇という判断を出すように決めてかかるのではなく、軽い処分を適用できないかということを順次考察し最終的に懲戒解雇が適当であると判断するようにしなければなりません。
懲戒処分は従業員に精神的・経済的に大きな不利益を与える処分であるので、就業規則や労働協約で定めらたように手続きを経なければならず、それを遵守していないと無効となります。
1つの反秩序行為に対しては1つの処分をするということが原則であって、「ある反秩序行為に基づいてAという懲戒処分が取られたのちに、その事実について再びBという別の懲戒処分を取ることは許されない」とされています(大阪地裁判決昭和38年2月22日近鉄タクシー事件)。
ただし、懲戒処分を受けながら改心の情無く再び繰り返したという場合には重い懲戒処分に付することができます。

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